【宅建】権利関係（時効）

ＡがＢ所有地を善意無過失で、所有の意思をもって占有し、平穏かつ公然に８年間占有を続けた後、その土地がＢ所有のものであることを知った場合、Ａは、その後１２年間占有を続けなければその土地の所有権を時効により取得することができない。

ＡがＢ所有地を善意無過失で占有し、所有の意思をもって、平穏かつ公然に５年間占有を続けた後、第三者Ｃに５年間賃貸した場合、Ａは、あと１０年占有しなければその土地の所有権を時効取得することができない。

Ａが自己所有建物をＢに賃貸した場合において、Ｂの適法な占有が２０年を超えるとき、Ｂは、時効によりその家屋の所有権を取得することができる。

裁判上の請求がなされれば、訴えが却下された場合でも時効は更新するが、訴えが取り下げられた場合には、時効は更新しない。

１０年未満の消滅時効が定められている債権であっても、判決により、裁判上確定した権利は、いつまでも時効によって消滅することはない。

時効により不動産の所有権を取得した者は登記がなくても、時効完成前に所有権を取得しその登記を得ている第三者に対して、所有権の取得を対抗することが出来る。

ＡがＢに貸金債権を有する場合において、あらかじめＡＢ間で、Ａの貸金債権については消滅時効が完成しない旨の特約を付けておくことが出来る。

Ａは、Ｂに対して貸金債権を有しているが、Ｂが期日を過ぎても返済しないため、消滅時効が完成する前にＢに対して、債務の履行の催告をし、その後６カ月以内に支払いを請求する訴えを提起した場合、時効が更新されるのは、催告の時である。

Ａ所有地をＢが善意無過失で８年間占有した後に、ＡがＣへこの土地を売却し、Ｃへの所有権移転登記が完了したが、その後Ｂがさらに２年間占有を続けた場合には、Ｂは、所有権登記名義人であるＣに対して、時効によりこの土地の所有権を取得したことを対抗できない。

Ａ所有地をＢが善意無過失で占有開始したが、その６年後にこの土地がＡ所有のものであることを知った場合、Ｂは、さらに１４年間占有を続ければ、時効によりこの土地の所有権を取得することができる。

Ａ所有地をＢが平穏かつ公然に８年間占有し、引き続き１２年間Ｃに賃貸していた場合には、Ｂに所有の意思があれば、賃借人Ｃの所有の意思の有無にかかわりなく、Ｂは、時効によりこの土地の所有権を取得することが出来る。

Ａ所有土地の占有者がＢ、ＢからＣへと移った場合において、Ｂが平穏かつ公然と善意無過失に所有の意思をもって６年間占有し、ＣがＢから土地の譲渡を受けて４年間占有した場合、当該土地の真の所有者はＢではなかったとＣが知っていたとしても、Ｃは１０年の取得時効を主張できる。

Ａ所有の土地の占有者がＢ、ＢからＣと移った場合、Ｃが期間を定めＢからこの土地を賃貸していた場合には、Ｃの占有が２０年を超えれば、Ｃは２０年の取得時効を主張することができる。

Ａ所有地を、ＢがＡ所有であると知りつつ、所有の意思を持って、平穏かつ公然に占有している場合、Ｂがこの土地を２０年間占有した後に、ＡがＣへ土地を売却した場合、Ｂは、時効による所有権取得が原始取得であることを理由に、登記なくしてＣに対して、この土地の所有権を対抗することができる。

所有権は、取得の時から２０年間行使しなかった場合には、時効により消滅する。

Ａ所有の土地の占有者がＢ、ＢからＣと移った場合、賃借していたＢが死亡し、借地であることを知らない相続人Ｃが、その土地を相続により取得したと考えて利用していたとしても、ＣはＢの借地人の地位を相続するだけなので、土地の所有権を時効で取得することはない。

Ａ所有地の占有者がＢ、ＢからＣと移った場合、Ｂが所有の意思をもって６年間占有し、ＣがＢから土地の譲渡を受けて平穏かつ公然に４年間占有した場合、Ｃが占有の開始時に善意・無過失であれば、Ｂの占有に瑕疵があるかどうかに関わらず、Ｃは１０年の取得時効を主張できる。

Ａは、ＢのＣに対する金銭債務を担保するために自己所有地に抵当権を設定し、物上保証人となった。Ａが、Ｃに対し、この金銭債務が存在する事を時効期間の経過前に承認した場合、当該債務の消滅時効の更新の効力が生じる。

Ａは、Ｂに対し建物を賃貸し、賃料債権を有している。この賃料債権について、Ａが、Ｂに対し内容証明郵便により支払いを請求したときは、その請求がＢに到達した時点で消滅時効は更新する。

ＡのＢに対する債権を被担保債権として、ＡがＢ所有地に抵当権を有している場合、被担保債権が時効により消滅するか否かに関わらず、抵当権は、設定時から２０年が経過すれば、Ｂに対して時効になる。

定期金債権は、権利を行使することができることを知った時から５年で時効消滅する。

定期金債権は、１０年で時効消滅する。

人の生命・身体の侵害による損害賠償請求権は、２０年で時効消滅する。

Ａは、Ｂに対し金銭債権を有しているが、支払い期日を過ぎてもＢが支払いをしないので、消滅時効が完成する前に、Ｂに対して、支払いを求める訴えを提起した。ＡのＢに対する勝訴判決が確定した場合、時効は新たに進行を開始し、その時効期間は10年となる。

自己の所有と信じて占有している土地の一部に、隣接する他人の土地の筆の一部が含まれていても、他の要件を満たせば、当該他人の土地の一部の所有権を時効によって取得することができる。

所有の意思をもって、平穏かつ公然にＡ所有の甲土地を占有しているＢについて、Ｂの父が15年間所有の意思をもって平穏かつ公然に甲土地を占有し、Ｂが相続によりその占有を承継した場合でも、Ｂ自身がその後５年問占有しただけでは、Ｂは、時効によって甲土地の所有権を取得することができない。

甲土地が農地である場合、ＢがＡと甲土地につき賃貸借契約を締結して20年以上にわたって賃料を支払って継続的に耕作していても、農地法の許可がなければ、Ｂは、時効によって甲土地の賃借権を取得することはできない。

土地の賃借権は、物権ではなく、契約に基づく債権であるので、土地の継続的な用益という外形的かつ客観的事実が存在したとしても、時効によって取得することはできない。

Ａは、Ｂに対し金銭債権を有しているが、支払い期日を過ぎてもＢが支払いをしないので、消滅時効が完成する前に、Ｂに対して、支払いを求める訴えを提起した。ＡのＢに対する勝訴判決が確定した場合、時効は新たに進行を開始し、その時効期間は10年となる。

買主の売主に対する担保責任による損害賠償請求権には消滅時効の規定の適用があり、この消滅時効は、買主が売買の目的物の引渡しを受けた時から進行する。