【宅建】権利関係（賃貸借）

Ａを貸主、Ｂを借主として、Ａ所有の建物につき、賃貸借契約を締結した場合、ＢはＡの承諾がなければ建物をＣに転貸して使用収益させることはできない。

Ａを貸主、Ｂを借主として、Ａ所有の建物につき、賃貸借契約を締結した場合は要物契約である。

借主Ａの賃貸借契約終了時までの未払賃料については、建物の所有者である貸主Ｂは、敷金から控除することができるが、契約終了後明渡しまでの期間の賃料相当損害額については、敷金から控除できない。

ＡＢ間で、Ａを貸主、Ｂを借主として、Ａ所有の甲建物につき、賃貸借契約を締結した場合、Ｂが死亡した場合契約が終了する。

動産の賃貸借契約は、当事者の合意があれば書面により契約を締結しなくても効力を生じるが、建物の賃貸借契約は、書面により契約を締結しなければ無効である。

賃貸人Ａが自己所有の建物をＢに譲渡した場合で、Ｂが賃貸人の地位を承継したとき、敷金に関する権利義務はＢに承継されない。

賃貸借契約期間中に、借主が第三者に対して賃借権を譲渡した場合、建物の所有者である貸主がこの賃借権の譲渡を承諾したときは、敷金に関する権利義務はこの第三者に承継される。

賃貸借契約が終了した場合において、敷金の返還と建物の明渡しは同時履行の関係に立たず、貸主からの敷金の返還は借主から建物の明渡しがされた後に行えばよい。

Ａが所有している甲土地を平置きの駐車場用地として利用しようとするＢに貸す場合、ＡＢ間の土地賃貸借契約の期間は、ＡＢ間で45年と合意すればそのとおり有効である。

動産の賃貸借契約の賃貸人は、賃借人との間で別段の合意をしない限り、賃貸借の使用収益に必要な修繕を行う義務を負うが、不動産の賃貸借契約の賃貸人は、そのような修繕を行う義務を負わない。

ＡがＢから賃借した建物を、Ｂの承諾を得てＣに転貸している。Ａの支払うべき賃料の額は、Ｃの支払うべき転借料の額より小さい。この場合、Ｂは、ＣがＡに支払うべき転借料全額を、Ｃに直接賃料を請求することができる。

賃借人Ａが、賃貸人Ｂの承諾を得ずに、賃借している建物をＣに転貸した場合でも、その転貸借がＢに対する背信的行為と認めるに足りない特段の事情があるときは、Ｂは契約を解除することはできない。

Ａが所有している甲土地を平置きの駐車場用地として利用しようとするＢに貸す場合、ＡＢ間の土地賃貸借契約を書面で行っても、Ｂが賃借権の登記をしないままＡが甲土地をＤに売却してしまえばＢはＤに対して賃借権を対抗できない。

賃貸人が転貸を承諾すれば、賃貸人は、賃借人のみならず、転借人に対しても直接賃料を請求することができる。

契約に特約のない限り、原則として賃貸物の使用・収益に必要な修繕は、賃貸人が行う義務がある。

賃貸人が賃貸借の目的物の保存に必要な行為をしようとする場合であっても、賃借人の意思に反する場合は、賃借人はこれを拒否することができる。

宅地建物の賃料の支払い時期について、賃借人は、原則として当月末日迄に、翌月分の賃料を支払わなければならない。

居住用建物の賃借人Ａが、賃貸人Ｂの負担すべき必要費を支出した場合には、直ちに、Ｂに対しその費用の償還を請求することができる。

Ａは、自己所有建物をＢから敷金を受領し賃貸しているが、Ｂは賃料の支払いを遅滞している。未払賃料の額が敷金の額の範囲内である場合、Ｂは、Ａに対し未払賃料について敷金からの充当を主張することができる。

Ａは、特段の定めをすることなく、ＢからＢ所有建物を賃借し、敷金５０万円をＢに交付した。Ａは、賃貸借契約期間中でも、Ｂの返済能力に客観的な不安が生じた場合は、賃料支払義務と敷金返還請求権とを対当額にて相殺することができる。

建物所有を目的とする借地人は、特段の事情がない限り、建物建築時に土地に石垣や擁壁の設置、盛土や杭打ち等の変形加工をするには、必ず賃貸人の承諾を得なければならない。

ＡがＢからＢの所有する建物を賃借している場合、Ａは、有益費を支出したときは、賃貸借終了の際、その価格の増加が現存する場合に限り、自らの選択によりその費した金額又は増加額の償還を請求できる。

Ａ所有の甲建物につき、Ｂが賃料月額10万円で賃貸借契約を締結する場合、ＢがＡに無断で甲建物を転貸しても、Ａに対する背信的行為と認めるに足らない特段の事情があるときは、Ａは賃貸借契約を解除できない。

Ａは、Ｂに対し建物を賃貸し、Ｂは、その建物をＡの承諾を得てＣに対し適法に転貸している。ＢがＡに対して賃料を支払わない場合、Ａは、Ｂに対する賃料の限度で、Ｃに対し、Ｂに対する賃料を自分に直接支払うよう請求することができる。

建物の賃貸借において、期間満了前に当該建物が第三者の放火により全部滅失したときは、当該賃貸借は終了する。